☆☆ VOL.7 新造CDIへの挑戦☆☆
(2012年9月・10月)

不調の原因はCDIユニット。
唯一まともに動いている一基も時折不調となり失火。

・・・・・・・・・・さて、どうするか
以前、ネットで自作CDIユニットを組んで乗ってる方がいることを思い出す。
http://www.geocities.jp/babulunooya/cdi/cdi1.htm
「作るか??」
いや「出来るのか?」
電気知識は、ほぼ  無い。
悩みながら、掲示板で意見を伺う。
管理人さんをはじめ、経験された方からご丁寧なアドバイスを頂戴する。
迷える子羊には感謝・感激な対応を頂いた。。
しかし、いきなり新しくイチから作るのはチョット敷居が高い。
壊れた純正CDIを修理できないものか?
うまくすれば複製できないものか?

新たに購入した'74 YZ125に装着されていた、火が飛ばない完全に壊れた純正CDIで実験。
緑・白&赤・白2本入力タイプの不動CDIバラシにかかる。
純正CDIは分厚いアルミで覆われ、シリコン樹脂のようなものを全面に流し込んで
完全にモールドされている。
2本の分岐線片側はIGコイルへ出力3本
もう片側はステーター:・ピックアップからの入力合計5本。

  

ゴムのような黒い樹脂を少しづつ発掘し、アルミ板をカットしてようやく剥離。
無理をすると中の電子部品を痛めてしまう。
少しづつ、慎重に、根気のかたまりのような作業。
まるまる一日がかりで、ようやく全貌が見えてきた!

  

1か所だけ明らかな不具合を発見。線の切れた筒状の部品がある。
これを持って 電子部品専門店へ。
「コレと同じの下さい。」
電解コンデンサというらしい。プラスとマイナスの極性があるらしい。
同じ規格80V 10マイクロはなく 100V 10マイクロならあるということでそれを購入。
↓真ん中の写真、現行の部品はずいぶん小さい。
早速ハンダ付けして、試してみると火が飛ぶ。
「コレはっ??」と期待が高まるも
バラけて吹けない。
そう簡単にはいかない。
しかし、こんなことで不動CDIも火が飛ぶんだと少し嬉しい。

  

基盤には =C(コンデンサー) D(ダイオード)などの表記もある。
林のように乱立する電子部品も裏側は意外とシンプル。
2箇所は2階建てになっている。
「ココまで来たら純正回路を複製したい!」

まずは、徹底的な観察のもと、純正回路図の製作をめざす。
これが、大変な作業。
何といっても電気シロウト。慣れていない。
抵抗の細い線の色の判別、赤赤白金・橙白赤金など4色で抵抗値識別。
ダイオードやサイリスタのカソード・アノード・ゲートなど線の識別。
一部2階建てになっている基盤はスペースの効率化と短絡防止策なのか?
隅々まで充填されたコーキング樹脂が行く手を阻む。
樹脂をはがしながら、いくつか線も切ってしまった。
サイリスタの規格表示がないのも気にかかる。
ダイオードの規格もわからない。

回路図なんて書いたことはない。
慎重にひとつづつ部品追いかけながら線を紙に書いていく。
コンデンサー3個・ダイオード10個・抵抗16個・サイリスタ3個。
狭いエリアに集中しているため想像以上の部品点数に感じる。
基盤の表と裏 何回ひっくり返して見たことだろう。

  

さらに、一部なんだか特定できない電子部品あり・・・。
Adv二階建て部分にある青い大小部品2個、Reg二階建て部分にある白い部品1個。
合計3つの電子部品の種類・容量など表記ナシ不明。
電子部品屋さんに尋ねても「わからない」と
しかし全体の回路図はしぶとく・根気強く追いかけていった結果、不明部品以外は解明できた!

  

中央と右側の写真の大小青2個と白1個の電子部品がわからない。
・テスターで抵抗値を計ると安定した表示が出る。  
・コンデンサーモードで計るとなんとなく不安定な表示
・導通はなく、テスター上は絶縁。            
抵抗?積層セラミックコンデンサー?サーミスタ?
さて、どうしたものか・・・。

部品が特定できなければ複製CDIは完成しない。

おまけに特定検証作業中に青小部品と白い不明部品 細い電極の足が根元から折れてしまった・・・
抵抗などと比較して、はるかに細い髪の毛のような線とはいえ痛恨のエラー、
切れた抵抗は新品で代用できるが不明部品は致命的。
元に戻し再利用も不可能・・・。
ココで純正複製回路復元はいったん頓挫。



でも、電子部品には少しだけ慣れてきた。
それならば、ネットで紹介されている回路で組んでみよう。
こちらの方は、もう少し回路も単純で部品も「確定」している
しかし、知識・経験ほぼゼロ。あるのは 「やる気」のみ。
サイリスタ・フィルムコンデンサー・抵抗・フォトカプラー・トランジスタ・ダイオード・LED
使う部品も違う。もうチンプンカンプン。

大阪は日本橋・電子部品専門店を探し出し恐る恐る入店。
所狭しと設けられた棚
さらに小さな引き出し・トレーに分類された小箱には多種多様の電子部品がびっしり。
圧倒的な量と種類に気持ちも萎えてしまう。
「ホンマに出来る?」
HPにはご丁寧に、それぞれの部品の型番やら容量・参考価格など
紹介されていたので、その資料を持って店員さんに聞くしかない。
一つ一つ、それはあの辺りと丁寧に対応していただき
やっとの思いで、全ての部品を購入。
トランジスタやサイリスタのつなぎ方まで教えてくれる親切なスタッフに一安心。
必要な部品は揃ったハズ。



こうしてみると意外と少ない? 
いやいや膨大なパーツが密集・乱立している店内から選び出す作業が大変なのよ。
基盤に電子部品をハンダ付けするのは、中学の技術の授業以来。
アノ時はトランジスタラジオをこしらえた。

配置に無駄を感じながらも、何とか完成。
この回路には、8V以上の直流電源が必要とのことで,今回は9Vの乾電池も使用。
適当なプラスティックの箱に全てセットできたものの、かなり大きい。

 

急いで車体にセットして、プラグを外してキック。
「バチバチ」火は飛んでいる。
CDI内の動作確認用のLEDもピカピカ発光。
一気にテンションが上がる。
プラグをセットして燃料を送ってキック・・・・。
あっけなくエンジン始動。
自宅ガレージ内につき、全開でのテストは遠慮したが、吹けあがりも鋭い。

この時は、天にも昇るような気持ち「成功した!」
しかし、残念な後日談あり。


少し、大き過ぎて 車載に問題ありと すぐさま2号機製作に着手。
部品の手配はお手の物。今回はコンデンサーの容量も変えてみる。
初号機は630V 1uFのフィルムコンデンサーを3基搭載。
2号機は容量の少ない630V 0.47uFのフィルムコンデンサーを3基搭載。
自作CDI製作先輩の話では、容量によってエンジンの吹け方にも差があるとのこと。
これで比較実験もできる。
2号機は純正CDIのホルダーに収まるケースを選択。
発光LEDと乾電池のみ外出しにして、車載装着も完璧。
我ながら良い出来 点火実験も成功。

  

実績のある死にかけ純正CDI(上右写真左上銀色)・新造初号機(同右側透明箱)・新造2号機の3つを持って(同左下黒色)
走行実験の日がやってきた。

まずは、積載性に優れる2号機をセット。
始動は一発キック 無負荷ではよく回るエンジン。
しかし、走り出すと低速から中速までしか回らず・・・。
まるでダメ。以前の走らないYZと同じような印象。
とても使えない。暗雲たちこめる。

次に初号機をセット。
無負荷でも2号機よりは回る印象だったのだが
走ってみるとパワーバンドの入り口までしか回らない。
2号機よりはマシながら、やはり上は回らない。
2サイクル125cc市販モトクロッサーは、中低速はある程度無視した高回転エンジン。
回して乗らないと走らない。
これでは実戦で使えない。

新造CDIのオリジナル設計回路はコンデンサー2個仕様だったため
急遽その回路でも実験してみるも・・・それもダメ。

「う〜〜〜〜んんん・・・・・」
うまくいかない。

最後に死にかけ純正CDIをセット。
幸い生きている。
これは、走り出しから全く違う。
モリモリのトルク感・鋭く圧倒的な吹けあがり。
加速の質は異次元。
新造CDIでは回らない高回転域を楽しんでいたら
いきなりの失火でエンジンストップ。
唯一の実働CDIも壊れたか?

敗北感たっぷりの走行実験。
よくわかったことは、ガレージ内で無負荷の状態で回っても
実際に乗ってみないと良し悪しはわからない。

その後、詳しい方の見解を頂くと

・ピックアップ部の抵抗値を変えてみる
・ノイズを疑う               
・コンデンサー容量の見直し      
     
などまだまだ調整の余地はあるらしい。

新造CDIへの道は遠い。


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つづく