☆☆ VOL.9 嫁入り☆☆
(2013年5〜8月)

「ジュニアクラスの車両を探してる。」
話は突然舞い込んでくる。
Nくんが、ON ANY SANDAを走りたいらしい。
それならば、ウチの'74 YZ125初号機はどうか?ということで話は進む。

問題はやっぱり「CDI」。
リプロも成果が出ず、苦しみ抜いている真っ只中、
もう一基別に、同年式の純正中古CDIを入手していた。
プラグに火が飛ぶことはモチロン確認済み。
そちらのテストとNくんYZ125試乗を兼ねてプラザ阪下へ。

実績のある唯一の純正CDI・新たに入手した純正CDI・もう一度試しにリプロCDI3個
これらを引っ提げ順番にテスト。
予定では、「新たに入手した純正CDI」でバッチリ走るでした。
キック一発でエンジン始動するも、バラけて発進もままならず・・・。
リプロの3つも、以前同様「走らない」の再確認。
やっぱりまともに走るのは実績のある一基のみ。
何度目の落胆だろう 凹むな〜〜
けれど、以前何をやっても走ってくれなかったYZ125 初号機も
実績ありの完調CDIにつなぎかえることで
ついに元気イッパイ走ってくれた!
感慨ひとしお。

その後、唯一走るCDIでNくんの体験乗車を行う。
車両自体は気に入って頂いたようで、嫁入りは決定。
話は急展開、そのままドナドナ〜

 

しかし、唯一実績のある純正CDIは言わばベンチマーク。
ひとまず、CDIなしで引き取ってもらい
後日まともなCDIを送ることに。

これで、もう一基まともなCDIを早急に開発しなければならない。
その晩 まずは、今回期待大だった「新たに入手した純正CDI」をバラす。
電子部品・配線のハンダ天ぷら(不良)であればてっとり早い。
思った通りいくつか、ハンダの不良箇所を発見・修理。



すぐに試走に出向く。
阪下の時よりスムーズに回転は上がる。発進も可能。
でも頭打ち〜〜。上まで回らない。
ムムムム… でも定番の症状 もう慣れてきたな〜。

ならば、新たな純正CDIにある正体不明の電子部品3つを
以前作った新品電子部品に置き換えた純正回路CDIに移植すれば可能性は高いのではないかと。
髪の毛のような細い線の不明電子部品 慎重な作業で移植する。
@新品電子部品・純正回路・不明部品3点は抵抗代用を外しオリジナル品を流用 が完成。

実験機が1つでは不安なので、予備機についても考える。
サイリスタを3つも使う純正回路。

CDIの原理をもう一度整理。
チャージコイルで発電した電気を昇圧してフィルムコンデンサに充填し、
 適切なタイミングで感知したピックアップからの信号が1つのサイリスタを作動させて、
コンデンサに貯めた電気を一気にイグニッションコイルへ送り出し、プラグに点火する。
サイリスタは言わばそのスイッチの役割。
では、なぜ3つもあるのか?

ココからはシロウトの想像の世界。誤りがある可能性も大。
わからないなりに回路を眺めると、1つは先に書いたIGコイルへのSW。
もう1つは、Regと表示された部分に使用されているので
定電源を制御する部分で使われている。
安全装置としてのSWか?
そしてもう1つは、Advと表示された部分で使用されそこにはピックアップからの
赤白・緑白の2本が絡んでいる。
ということは、この回路は低速・高速の点火時期切り替えCDIなのでは?
その切り替えSWにサイリスタが使われている?
キック一発で始動するのに、上が全然回らないのは
この切り替えがうまく作動してないことが原因では?

不明部品が関わっている場所は
全て「Reg」「Adv」回路のサイリスタの近辺。
ますます、Adv部分のサイリスタ動作不良が疑われる。

手元には、新たに入手した不明部品を取り除いた純正CDIと
全て新品部品で純正回路で組み直し、不明部品は抵抗で代用した新造CDIの2つがある。
何を不明部品の代用に使うか。
以前、CDIの先輩から「積層セラミックコンデンサ」「サーミスタ」「抵抗」
などの代用可能性を教授して頂いた。
「抵抗」代用回路が回らないことは証明済みで、選択肢から消えたので
今回は容量の異なる「積層セラミックコンデンサ」(積セラ)を試すことにする。

そこでA新たに入手した中古純正CDIに不明3点を積層セラミックコンデンサに置き換え
容量は、以前CDIの先輩からアドバイスいただいたことを参考に
不明青大103K(10nF)・青小473K(47nF)・白103K(10nF)
Bオール新造リプロ・純正回路から不明代用の抵抗3個を外し積層セラミックコンデンサに置き換え
容量は、不明部品をテスターで測った数値に近い
不明青大33J(0.33nF)・青小101J(1nF)・白33J(0.33nF)
としてみた。

以上3つの実験機を持って再び短い距離の実走テスト。



予想では@でバッチリ走るはずが ココでもNG。
パランと調子よくかかるも、吹けあがりに問題あり。またも頭打ち。
直近の試走と変わらず。
気を取り直しAを装着、パランと一発始動。
発進・・・・「おおっ! 走るでないか 回るでないか!!」
上り坂でフロントタイヤが上がる程の吹け上がり。
やっときたか。安堵の瞬間。胸をなでおろすとはこのこと。
最後にB オール新造で同じように走ればレプリカCDIの完成なんだけど・・・
残念ながら、コレは頭打ちでNG・・・。
結果は1勝2敗となったが、今まで完敗だったので
初勝利!虚仮の一念。
ベンチマークCDI以外で初めて走るCDIに出会えた。

 

不明部品は積セラで代用可能の可能性が見えてきた。これは大きな一歩!
初勝利のCDIは純正CDIボックスに収納し、コーキングをしたうえで
Nくんへ発送された。
後は実戦でまともに走るか?
不安が消えたわけではない。
残念ながら次の実戦「コウランケイ」は、どうしても仕事で参加できず報告を待つ。


「コウランケイ」実戦が終わった晩、Nくんよりメールが入る。
原文そのままで一部分引用。

【今日YZでコウランケイ走って来ました。吹け上がりもよく、何も問題もなく、一日楽しめました。】

何よりの報告。嬉しかった!!
  

 

サカイクロンさんから写真は拝借。

純正回路のCDI複製の可能性が見えてきた。
実験の結果成功しなかった@とBの新品部品 純正回路CDIも
成功Aと同様容量の積セラに置き換えてみる。
さて、走るのか?



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つづく